この記事を書いている6月7日現在、既に緊急事態宣言解除後の営業を再開しているオーナー様もたくさんいらっしゃると思います。
一方で「再開したはいいが、なかなか客足が戻らない」という感想をお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。
これは全てコロナのせいかと思うと必ずしもそうではなさそうです。
これはコロナの影響に関わらず、売上が落ち込んできた時の心構えにも通じるものがあり「まずは内的要因を探る」という姿勢でなくては今回私が書く記事の内容もしっかり頭に入ってきませんので注意してください。
営業再開に際し気を付ける事
そもそもすぐに100%戻りません
メディア等でこう言われていますが、本当です。
再開しました!ご来店お待ちしております!と元気よく言ったはいいものの、変わったのは緊急事態宣言が発動されたか解除されたかだけの事。
一部では「新しい生活様式の実践」という事を掲げていたり、そもそも給料が減ってそれどころではない、という方も大勢います。
それなのに、お店だけ前と変わらず通常どおり営業してもお客様側の状況が変わってしまったのでなかなか元には戻りません。
急にお店だけが通常どおり営業を再開しただけ、という風になります。
営業再開には多くの助けが必要
従業員不足などの内部的な助けが必要なのはもちろんですが、営業再開には多くの協力業者の助けが必要となります。
【例えばカフェの場合】
一例を挙げましたがこの他にもお願いしている協力業者は色々あるかと思います。
これらの協力業者も、お客様同様、お店が急な再開となっても通常どおりの納品や点検が出来るとは限りません。
その中で特に今回は「食品卸業者」にスポットを当てて考えてみます。
営業再開時に気を付ける事(食品卸)
1、食品卸業者も受注発注に切り替えた場合
例えば、食材の卸業者からほぼ全ての食材を納品する場合は、卸業者も各メーカーへ発注するという作業が発生します。
つまり、営業自粛中は食品卸業者も抱えている在庫が少ないのです。
そうなると、食品卸業者もお店からの注文を受けてから各メーカーへ発注します。いわゆる受注発注です。
食品卸業者が受注発注対応をすると、例えばお店側が「明日この食材が欲しい」と注文するも在庫を抱えてなく受注発注食材だった場合は当然明日に届きません。
結果、間接的ではありますがお客様へ迷惑がかかる可能性大です。
2、食品卸業者が在庫をある程度抱えていた場合
食品卸業者入荷後しばらく経過してからの食材、つまり賞味期限内ではあるものの、賞味期限までが短い食材が納品されるパターンもあります。
この場合、納品自体はスムーズかもしれませんが食材自体の劣化が気になります。
当然、賞味期限内であるから食べること自体は問題ありませんし、食品卸業者が賞味期限間近の食材を卸す事は違法ではありません。
ただし、経験上、物によっては味が劣化する可能性があります。
その場合、お店側はいつものメニューを提供したつもりでも、いざ食べてみると「あれ、前と味が違うな」と思うお客様もいて客足が鈍るパターンもあります。
この「食材が欲しい時に手に入らない」場合と「納品された食品の賞味期限が近い」という2つは最重要チェック項目として頭に入れておいた方が良いでしょう。
では、対策はあるでしょうか。
営業再開後、お客様にご迷惑をお掛けしない為に
- 事前に告知しておく
- (食材の)味見を必ず実施
- 普段の倍の日数がかかると見込んで早めの発注を実施する
①は現在の状況、例えば「新型コロナウイルス感染拡大の影響で食材の供給が滞り一部メニューがご提供できない場合がございます」などと事前に告知をしてお客様になるべくご迷惑をおかけしないようにする。
②は、例えば食材の開封時、必ず味見をしていつもと違っていないかチェックする。また、アイドルタイムで定期的にメニューを作って味見を実施。これもいつもと違ってないか確認する。
③は食材に限らず、包材や消耗品などもいつもより早めに発注、そして倍とまではいかなくとも1.5倍くらいを目安に発注するとあまり影響が出ないかもしれません。
まとめ
- お店を急に初めても、お客様を初めとしてあらゆる関係先が一斉にスタートできるわけではない
- カフェの場合、特に食材の管理と在庫に注意する
- お店の配慮が欠けて、客足が鈍る事の無いようにする