台風19号関連

台風という自然災害に被災して感じたこと①

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こんにちは、カフェオーナーのたかひろです。

2019年10月12日から13日にかけて今年最強クラスの台風が日本に上陸しました。

私は埼玉のとある場所に住んでおり、店舗兼住宅として1階で飲食店を営んでおります。

結果的に言いますと、今回の台風19号で1階部分に浸水。
推定水位は床下70cmから80cmくらい。
厨房機器やドアなどの建具が全滅し、2か月弱の休業を余儀なくされています。
(ちなみに2か月弱というのも推定です。まだ確定ではありません)

100年に一度の〇〇、というフレーズも飛び交います。
その100年に一度に見事ビンゴしたという事はおそらく一生に一度の経験ではないのかと思います。
というか二度とこの経験はしたくないです。

そんな事もあり、忘れないための自らの記録と今後このような事を経験した場合、
どういう事に中止すればよいのか。
インターネット上に残しておけば誰かが見るだろうと思い、ここに記したいと思います。

タイトルに①と銘打ってます。
時間のある時に、そして記憶が鮮明な内になるべく小刻みに多くの事を残したいと考えております。

思い出したくもない事ばかりですが、忘れてはいけない事ばかりです。

【台風は事前に準備出来る自然災害と言われても・・・】

確か台風が上陸する1週間前くらいだったでしょうか。

今年最強クラスの猛烈な台風が上陸の可能性、と言われました。

私の住んでいる所は埼玉県のとある場所。

埼玉県に越してきて約9年が経ちますが、正直自然災害の怖さはテレビを通じて
観た事があるだけで実際に経験した事もなく、周りの方々も経験した事がほとんどありません。

ですから、いつも思う事は「結局埼玉は大丈夫なんでしょ」ということです。

なので今回もいくら最強と言われても、天気図で台風の大きさや気圧の低さを伝えられても
「結局埼玉は大丈夫なんでしょ」と思っていました。
今となって考えても、おそらくこの考えは覆らないでしょう。

しかし「これはいくら埼玉と言えど、やばいんじゃないだろうか」と思ったのは
おそらく上陸の2.3日前。

ホームセンターではガラス破損飛散防止対策のため養生テープが売り切れます。
スーパーでは前日にパンが売り切れます。
百貨店では臨時休業や短縮営業、鉄道は早い段階からの計画運休、宅配業者も休業など。

こんな事、今まで経験した事がありません。
多少の台風や大雨なら、こんな措置は取りません。

こういう情報や行動を目の当たりにし、これはさすがにやばいと思いました。

しかし、やばいと思ったのもほんの数日前。
さらにどう対策していいか正直わからない。これが本音です。
きっとどこかで、大げさすぎるんじゃないかと思っている自分がいたんだと思います。

で、当日は午前中の予約がキャンセルになった事もあり、お店は営業しませんでした。

朝から降り続く雨。次第に風も強くなってきます。
午前中はまだ大丈夫との予報だったので、雨が強くなってきていましたが一応食料等の買い出し。
もちろんパンなどの食料品はありません。

あとそうだ、今思い出しました。
モバイルバッテリーです。
これも普段必要ないので持っていませんでしたが、あった方が良いと感じ電気屋さんへ。

売り切れ。

普段ずらーっと並んでいるのが、売り切れです。

売っていないものは仕方ないので、購入せずに帰宅。

そんな感じでよくわからないままほとんど事前対策をせずに自宅で過ごします。

事前に準備できる自然災害と言えど、未経験では何をしていいかわかりません

【避難するなど考えてもいなかったのだが・・・】

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次第に情報が正確になってくる中で判明したのがピークは21時から24時くらいとの事。

なのでそこを過ぎれば明日には晴れる。

じゃあ明日には営業しようと思って、台風が過ぎるのを家で待機して待っていました。

しかし、台風のピークがだいたいわかったのがお昼前。
既に大雨と暴風がやみません。

10時間前でこの強さだから、ピークはもっとすごいんじゃないか。

そう感じて、そわそわし始めます。

とは言うものの、お店の対策はほぼ出来ません。

改めて感じますが、業種問わずお店というのは物が溢れています。

私の営む飲食店で例えると、厨房機器、客席のテーブル、椅子、棚、レジ、トイレなど。
これらほとんどの物は動かせません。
更に言うと冷蔵庫の中には食材がびっしり詰まっています。
ましてや週末ですから、普段より多めです。

常温品は棚に置いていますが、高い所低い所半々くらいです。

なのでほとんど動かせないまま唯一の対策として窓の内側にごみ袋を貼ってガラス飛散対策。

それを慣れない手つきで行っていると、徐々に地元の緊急速報がiPhoneに届きます。

着信した時のあの音は、結構トラウマですよね・・・。

内容は

・〇〇川が氾濫危険水位に達しそう
・〇〇川が氾濫危険水位に達しそうなので避難準備をお願いします
・〇〇川が氾濫危険水位に達したので、避難勧告を発令します

など、ほとんどの内容が河川の情報でした。

その中で私が住んでいる地域にも避難準備、そして後に避難勧告が発令されます。

ここでいまいち理解できない事が発生します。

避難勧告の発令です。

避難勧告とは、安全のため、早めの避難を促すときに出されます。
必要に応じて早めの避難をしてください。ただし、拘束力はありません。

「必要に応じて」「拘束力はない」

この2つですよ、これがよくわからなかったんです。

必要に応じて、というのはどういう時が必要なのか。
また、拘束力がない、というのは誰がどういう基準で拘束しないのか。

はっきり言います、全くわかりません。

(あ、今ではほぼ熟知しましたよ)

なので、ダメと言われている「自ら確認する」という行動に出ます。

そういう人が命を落とすんだ、と言われますよね。
いや、確かにそうだけど自分の目でどんだけやばいのか確認しないと動けないんですよ。

それと、確認は川の上を通る橋を車で往復して行きました。

河川の目の前まで歩いて行くのは危険ですよ、さすがに。

でも経験したらわかると思います。
自分の目で確認する事が行動を早める一番の判断材料になることを。

確認した近くの河川は、普段と全く違う物でした。
よく息子と河川のはるか上にあるサイクリングロードに遊びに行きますが
その道まであと数メートルのところまで水位は上昇。
水の勢いも半端なく、まさに濁流でした。

この異常な河川の状態を見て、即避難だと決断に至ったわけです。

そして、避難しても台風が過ぎたらすぐに帰ろうと思って軽めの準備しかせずに
出来るだけ高台の空いていそうな指定の避難所へ家族全員で避難します。

途中、冠水している道路もあり、もう少し遅い判断だと辿り着けなかったかもしれません。

時間は当日の16時から17時頃だったと思います。
①はこの辺にしておきます。
振り返って書いてみると改めて、危機意識のなさが露呈されているなと感じます…。
なるべく早く②を記したいと思っています。
それではまた、たかひろでした。